エレキギターを選ぶ際、フレット数は演奏性や音域に大きな影響を与える重要な要素です。特に21フレット、22フレット、24フレットの違いは、音楽ジャンルやプレイスタイルによって適したものが変わります。しかし、初心者の方やこれから新しいギターを選ぼうとしている方にとって、「どのフレット数が自分に合っているのか?」と迷うことも多いのではないでしょうか。
21フレットのギターは、ヴィンテージ感のあるサウンドと扱いやすさが魅力です。22フレットのモデルは、現代の標準仕様ともいえるバランスの取れた選択肢。一方で、24フレットのギターは、広い音域を活かしたテクニカルな演奏に向いています。それぞれの特徴を理解することで、自分に最適なギターを選ぶ手助けになるでしょう。
本記事では、各フレット数のメリット・デメリット、演奏への影響、初心者におすすめの仕様などを詳しく解説します。フレット数の違いを理解し、自分の音楽スタイルに最適なギターを見つけましょう!
そもそもフレットとは?
エレキギターのフレットとは、指板上に等間隔で配置された金属製の棒のことを指します。
フレットは、弦を押さえたときにその音程を正確に決定する役割を果たします。ギターの弦はブリッジからナットまで張られていますが、弦を押さえる位置によって振動する長さが変わり、異なる音程が生まれます。フレットはこの長さを一定のルールに基づいて区切ることで、正確なピッチを提供しています。
ほとんどのギターは1オクターブを12等分した12平均律音階に則ってフレットが区切られてるよ
通常、エレキギターには主に21, 22, 24フレットがあり、フレット数が多いほど高い音域まで演奏できます。フレットの材質には主にニッケルシルバーやステンレススチールが使われ、耐久性や音質に影響を与えます。また、フレットの高さや幅によって演奏性が変わり、音の伸びやチョーキングのしやすさにも影響します。
エレキギターを弾く際、フレットの適切な位置に指を置くことで、クリアな音を得られます。押さえ方が不十分だとビビり音(フレットバズ)が発生するため、適切な力加減が重要です。
フレットの真上じゃなくて、少しヘッド側で押さえる意識を持とう!
エレキギターのフレット数の違いとは
フレットが音程を決定するものである以上、一番のポイントは音域の違いであると思います。チョーキングを使わない場合、1弦の21, 22, 24フレットの最高音はそれぞれC#, D, Eになります。コピーバンドで完全に原曲をコピーする場合などでこの違いは非常に大きなものとなります。
チョーキングでごまかすこともできなくないですが…
最高音は非常に注目を集めるところで使用されてる場合も多いです
ここでは各フレットの仕様を比較しつつ、フレット選択のポイントを探っていきましょう
21フレットの基本仕様
エレキギターのフレット数はモデルによって異なり、特に21フレットの仕様はクラシックなデザインのギターによく見られます。主にフェンダー・ストラトキャスターのヴィンテージモデルなどに採用され、温かみのあるトーンが特徴です。
21フレットのギターは、ネックが短めなため弾きやすく、特にブルースやロックのジャンルで好まれます。音の響きが自然で、ハイフレットを多用しないプレイヤーには十分な音域を提供します。ただし、22フレット以上のモデルに比べて高音域の選択肢が限られるため、ソロ演奏でより広い音域を求める場合は注意が必要です。
21フレット仕様は、シンプルで伝統的なサウンドを楽しみたいギタリストに適しており、ヴィンテージ志向のプレイヤーに人気があります。
22フレットの基本仕様
エレキギターのフレット数は演奏性や音域に影響を与えますが、22フレット仕様は現代のギターに広く採用されている標準的な仕様の一つです。21フレットのモデルに比べて1フレット分高音が出せるため、ギターソロやリードプレイにおいて表現の幅が広がります。
22フレットのギターは、フェンダーのストラトキャスターやギブソンのレスポールなど、多くの人気モデルに採用されています。ネックの長さは21フレットモデルとほぼ同じですが、音域の拡張により多くのジャンルに対応しやすいのが特徴です。
また、22フレットのギターはモダンな設計のものが多く、ハイフレットの演奏性を向上させる工夫が施されています。ロックやフュージョン、メタルなど、幅広いスタイルに適しており、多くのギタリストにとって扱いやすい選択肢となっています。
初心者セットのギターも22フレット仕様のものを多く見かけるよ!
24フレットの基本仕様
エレキギターの24フレット仕様は、より広い音域を求めるギタリストに適したモデルです。通常の22フレット仕様よりも2フレット分高音が出せるため、ソロ演奏やテクニカルなプレイにおいて表現の幅が広がります。特に、速弾きを多用するロックやメタルのギタリストに人気があり、アイバニーズやESPなどのブランドが多く採用しています。
24フレットのギターは、ネックが長くなるため弾き心地が変わる点も特徴です。ハイフレットの演奏がしやすいようにヒールレスジョイントやスムーズなカッタウェイが施されたモデルが多く、手の届きやすさを考慮した設計がされています。また、ネックピックアップの位置が22フレット仕様のギターと比べてブリッジ寄りになるため、わずかに明るめの音色になる傾向があります。
幅広い音域を活かしたメロディアスなソロやテクニカルなフレーズを演奏するのに最適で、より多彩な表現を求めるプレイヤーにとって魅力的な選択肢となっています。
24フレット周辺はフレット間隔も狭く、適切な運指が求められます
フレット数に関するよくある議論
初心者に適したフレット数とは
初心者に適したエレキギターのフレット数については、さまざまな意見があります。一般的に、21フレットや22フレットのギターが初心者向けとされることが多く、その理由は扱いやすさと演奏性にあります。
21フレットや22フレットのギターはネックが比較的短く、手の小さい初心者でも押さえやすいというメリットがあります。また、これらの仕様はクラシックなギターデザインが多く、さまざまなジャンルに対応しやすいため、最初の一本として選びやすいといえるでしょう。
一方、24フレットのギターは音域が広く、ハイフレットの演奏にも対応できますが、ネックが長くなるため慣れるまで時間がかかる場合があります。とはいえ、演奏スタイルによっては24フレットを最初から選ぶのも問題ではありません。
最終的には、初心者がどんな音楽を演奏したいかが重要です。ジャンルやプレイスタイルを考え、自分に合ったフレット数のギターを選ぶことが大切です。
24フレットは本当に必要か
エレキギターの24フレット仕様は、より広い音域を求めるギタリストにとって魅力的ですが、本当に必要かどうかは演奏スタイルによります。特に、ハードロックやメタル、ジャズフュージョンなどでは24フレットを活用した高音域のソロが求められることが多く、速弾きや複雑なリードプレイをするギタリストには大きなメリットがあります。
しかし、ブルースやクラシックロック、ポップスなどのジャンルでは22フレットまでで十分なことが多く、実際に24フレットの最も高い音を使う機会は限られます。
結局のところ、24フレットが必要かどうかはプレイヤーの好みや音楽の方向性によります。高音域を多用しないのであれば22フレットで十分ですが、より幅広い表現を求めるなら24フレットのギターが有利になるでしょう。
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