ギターエフェクターを使用する際、電源供給は非常に重要な要素です。その中でも、9V電池を使うメリットや種類による音質の違いを知ることで、より理想的なサウンドを実現できます。9V電池にはマンガン電池とアルカリ電池があり、それぞれに特性や適した用途があります。また、メーカーによっても性能や音の変化に差が出る(とされる)ため、適切な電池選びが求められます。
本記事では、9V電池のメリットや特徴、用途ごとのおすすめ電池、そして選び方のポイントについて詳しく解説します。あなたのエフェクター環境をより良くするための参考になれば幸いです。
9V電池を使用するメリット
配線不要でシンプルなセッティング
9V電池を使用すると、電源アダプターやパワーサプライの配線が不要になり、エフェクターボード周りがスッキリします。特にライブやスタジオでのセッティング時に素早く準備ができるため、利便性が高いです。
そのほか、fuzz faceなどのエフェクターは電池駆動しかないため、そういったエフェクターを使用する際には重宝しますね。
ちなみに電池ソケットに取り付けてセンターマイナスのアダプターに接続する方法もありますが、元々ケーブルを通す穴などがなかったり断線が気になることから筆者としてはあまりおすすめはしません。
ノイズの低減
電池は安定した直流電圧(DC)を供給するため、電源アダプターを使用した際に発生しやすいノイズを軽減できます。特にハイゲインのエフェクターでは、電源ノイズが音質に大きく影響するため、電池駆動は有効な選択肢となります。
電源トラブルの回避
ライブ中や屋外演奏時、電源コンセントが確保できない場合でも、9V電池を使用すれば問題なくエフェクターを動作させることができます。特に野外フェスやバスキングなど、電源の確保が難しい場面で重宝します。
ちなみに今回の趣旨とはズレますが、筆者は野外ライブの際にはポータブル電源を使用しています。
これ1台あれば50Wアンプとエフェクターの電源を十分まかなえるのでとてもおすすめです。(フルテンでは使用していないですが)
ただ、ポータブル電源の種類によっては一定時間電力の使用がないとコンセントからの出力がオフになってしまう機種もあるので注意が必要です(下の機種も小さい音で弾いていたら勝手に電源が落ちていました)
9V電池の種類と特徴
マンガン電池
- 価格が安い:手軽に入手できるため、コストを抑えたい人に向いています。
- 電圧の変化が大きい:使用時間が長くなると電圧が徐々に低下し、それに伴って音質が変化する場合があります。
- 適した用途:消費電流が少ないアナログエフェクターや、アクティブギター・ベースのプリアンプ向き。
マンガン電池は、特にヴィンテージエフェクターやファズ系エフェクターで使うと、電圧の減少によって独特の音の変化を生み出し、味のあるトーンが得られることがあります。
アルカリ電池
- 電圧の安定性が高い:長時間にわたって安定した電圧を供給し、音質の変化が少ない。
- 容量が大きい:マンガン電池に比べて持ちが良く、消費電流の多いデジタルエフェクターやマルチエフェクターにも適しています。
- 液漏れリスクが高い:長期間使用しない場合は電池を取り外して保管するのがベスト。
アルカリ電池は、ワウペダルやデジタルディレイ、リバーブなどの消費電力が大きいエフェクターで効果を発揮します。
おすすめの9V電池
デュラセル PROCELL
- プロ仕様で安定した電圧供給。
- 長寿命で、ライブや長時間のセッションにも最適。
エレクトロ・ハーモニクス 9V電池
- 特にファズペダルとの相性が良く、クラシックなヴィンテージトーンを実現。
- 音に太さと暖かみを加えたい人におすすめ。
パナソニック 9V アルカリ電池
- 国内メーカーの信頼性が高く、多くのエフェクターで使用可能。
- 入手しやすく、コストパフォーマンスに優れる。
まとめ
ギターエフェクターにおいて9V電池は、音質や利便性に大きく影響を与える重要な要素です。マンガン電池とアルカリ電池の特性を理解し、自分の演奏スタイルやエフェクターに適した電池を選ぶことで、最適なサウンドを追求できます。特にファズ系のエフェクターではマンガン電池、デジタル系のエフェクターではアルカリ電池が適しており、目的に応じた選択が重要です。ぜひ、本記事を参考にして最適な9V電池を選び、最高の演奏環境を整えてください。
コメント