ギターピックの形状と選び方:初心者から上級者までの完全ガイド

初心者向け

ギターを演奏する上で欠かせないアイテムのひとつが「ピック」です。しかし、ピックにはさまざまな形状や素材があり、初心者の方はどれを選べばよいか迷ってしまうことも多いでしょう。以前には主に持ち方やフォームにフォーカスしたピックに関する記事を書かせていただきました。

本記事では、ギターピックの形状にフォーカスして、それぞれの特徴、適した用途について詳しく解説します。ピックは小さなアイテムですが、音のニュアンスや演奏性に大きな影響を与えるため、自分に合ったものを見つけることが重要です。


1. ピックの基本的な形状と特徴

① ティアドロップ型

最も一般的なピックで、先端が尖っているため、細かいピッキングがしやすいのが特徴です。ストロークにもソロ演奏にも適しており、初心者から上級者まで幅広く愛用されています。バランスが良いため、エレキギターだけでなくアコースティックギターにも使用されます。

おすすめポイント:

  • 速弾きにも対応しやすい
  • オールラウンドに使える
  • コントロールしやすい
  • 初心者がまず試すべき形状

一番程よく弦に当たります。
この形から始めることで正しいフォームの習得にもつながると思います。

② トライアングル型(おにぎり型)

三角形の形状をしたピックで、3つの角すべてが使用可能なため、耐久性が高いです。面積が広いため、安定したストロークがしやすく、アコースティックギターの演奏に向いています。コードストロークを多用する演奏スタイルに適しており、弦へのアタックも安定しやすいです。

おすすめポイント:

  • 持ちやすく、初心者でも扱いやすい
  • 均一なストロークがしやすい
  • 長持ちしやすい
  • 力強いサウンドを出しやすい

始めたての頃はピックを握る力加減がわからずにちょっとずつ持つ位置がずれたりもしますが、持つ部分が広いので大勢に影響はありません。

③ ジャズ型

小さくて厚みがあり、先端が鋭利なピックです。ジャズプレイヤーや速弾きギタリストに人気があります。通常のティアドロップ型よりもコントロールがシビアですが、上手く使いこなすことで、より繊細で表現力のある演奏が可能になります。

おすすめポイント:

  • 精密なピッキングが可能
  • 音の立ち上がりが鋭い
  • 速弾きに適している
  • ジャズだけでなくメタルなどのテクニカル系にも最適

ジャズ型という名称はJIM DUNLOPが出している下記のJAZZを名前に冠する形状のピックに由来しています。
ピックが小さいことで当たる面積が限られ、非常にシャープなピッキングを可能にします。

④ フィンガーピック

指に装着するタイプのピックで、フィンガースタイルやカントリーミュージックでよく使用されます。爪の代わりとして使うことができ、一定のピッキング強度を保つのに役立ちます。

おすすめポイント:

  • 指弾きの延長で使いやすい
  • アコースティックギターやバンジョーに適している
  • 爪を傷めずにフィンガーピッキングが可能

これも最初は指が持っていかれる感覚があり、適度な力加減がかかる振り方を見つけることが大切です。


2. ピックの厚みと音の違い

ピックの厚み(ゲージ)は、音の硬さやピッキングの感触に大きく影響します。厚みによって演奏のしやすさが変わるため、自分のスタイルに合わせて選ぶことが重要です。

  • 薄い(0.5mm以下): 柔らかくしなりやすいため、軽いストロークに向いている。アコースティックギター向き。ジャカジャカと弾くリズムギターに最適。
  • 中間(0.6mm~0.8mm): バランスがよく、ストロークにも単音弾きにも対応可能。初心者におすすめ。特にロックやポップスで汎用性が高い。
  • 厚い(1.0mm以上): 硬くしっかりしているため、速弾きやリードプレイに向いている。アタック感が強く、音の粒立ちが良い。

3. ピックの素材と音色の違い

ピックの素材も音質に影響を与えます。素材によって感触が異なるため、演奏スタイルに応じて選ぶことが重要です。

  • ナイロン: 柔らかく温かみのある音が特徴。ストローク向き。初心者にも扱いやすい。
  • セルロイド: 明るくはっきりした音。エレキギターによく使われる。クラシックなピックの素材。
  • ウルテム: アタックが強く、歯切れの良い音が出る。ジャズやフュージョンに適している。
  • カーボンファイバー: 非常に耐久性が高く、シャープなサウンドが特徴。プロギタリストにも人気。

素材についてまとめた記事はこちら


4. ピックの選び方(用途別おすすめ)

初心者向け(万能型)

  • 形: ティアドロップ型
  • 厚み: 0.6mm~0.8mm
  • 素材: ナイロンまたはセルロイド
  • 用途: オールラウンドに使える

アコースティックギター向け

  • 形: トライアングル型
  • 厚み: 0.5mm以下(軽いストローク向き)
  • 素材: ナイロンやセルロイド
  • 用途: フォークやカントリーなど、ストローク主体の演奏

エレキギター向け(ロック・メタル系)

  • 形: ジャズ型またはティアドロップ型
  • 厚み: 1.0mm以上
  • 素材: ウルテムやカーボンファイバー
  • 用途: 速弾きやパワーコードを多用するプレイ

速弾き・テクニカルプレイ向け

  • 形: ジャズ型
  • 厚み: 1.2mm以上
  • 素材: カーボンファイバーやウルテム
  • 用途: ジャズ、フュージョン、メタル系の速弾き

5. まとめ:自分に合ったピックを見つけよう!

ピック選びは、ギタープレイの快適さや音質に大きな影響を与えます。初心者はまずティアドロップ型の中厚ピックから試し、演奏スタイルに合わせてさまざまなピックを試してみましょう。自分の演奏スタイルに最適なピックを見つけることで、演奏の楽しさがさらに広がるでしょう。

ギターピックの素材についてまとめた記事もあるので良ければ合わせてご覧ください!

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