コーラスを加えたいけれど、揺れを切ったときの音まで変わるのは気になる。反対に、プリアンプを通した質感も含めて使いたい。そんな二つの使い方を選べるのが、WARM AUDIO WA-C1 Modです。
アナログのコーラスとビブラートを小型の筐体にまとめ、プリアンプを外す選択肢を加えたモデルです。今回は、モードの違い、音作りの順番、ボードに加える前の確認点を整理します。
WA-C1 Modは、プリアンプも選べるコーラス
WA-C1 Modは、従来のWA-C1をペダルボードへ組み込みやすくしたコーラス/ビブラートです。BBDを使ったアナログ回路を備え、コーラスとビブラートそれぞれにDepthとRateを用意しています。国内では2026年10月1日付のサウンドハウスの新製品案内でも紹介されました。これは掲載日で、国内発売日そのものを示すものではありません。
注目したいのは、小さくなったことに加えて、プリアンプを通すかどうかを選べることです。メーカーのWA-C1 Mod公式製品ページでは、Vintage/Modernの切り替えと上面配置のジャックが、従来モデルからの変更点として挙げられています。購入時は「WA-C1」と「WA-C1 Mod」を区別しましょう。
Vintage/Modernは、揺れのオン/オフとは別
Vintageでは、モジュレーションを切った状態でもアナログ・プリアンプが信号経路に残ります。一方、Modern側ではそのプリアンプを外せます。揺れを足したい場面だけでなく、オフの音をどう扱いたいかも選ぶ基準になりますね。
試すなら、まず揺れをオフにして、ギターとアンプを固定したまま二つのモードを比較します。次に揺れをオンにし、コードのアタックや音量差を確かめる。この順なら、プリアンプによる変化とコーラスによる変化を分けて聴きやすいでしょう。
入力感度のHigh/Lowは、明るさを選ぶEQとは分けて考えます。公式マニュアルでは、Lowの方が歪みにくく、Highではプリアンプの前にブーストが加わって早く歪むと説明されています。最初はLowから試し、Levelとアンプの音量を見直しながら比較するのがよさそうです。
後面のHi-Zは入力インピーダンスの切り替えです。入力感度とは役割が違うため、同時に動かさず、一つずつ確認しましょう。詳しい操作は公式取扱説明書(日本語を含むPDF)で確認できます。
DepthとRateは、コーラスとビブラートで別々に
Depthは揺れの深さ、Rateは速さを調整します。まずコーラスを浅め・遅めにして、普段のアルペジオやコードを弾いてみましょう。Depthを固定してRateだけを変え、その後で深さを調整すると、好みの揺れを探しやすくなります。
ビブラート側も別のノブで設定できるため、コーラスで使う位置を覚え直す手間を減らせます。こちらは単音を伸ばし、揺れがフレーズの邪魔にならないか聴くところから始めたいですね。ここでの手順は試奏のための提案で、実機で確認した音の評価ではありません。
回路に使われるBBDの基本を知りたい場合は、アナログディレイの記事で解説したBBDの仕組みも参考になります。信号を順に受け渡して遅延を作る、という考え方を押さえるための補足です。接続順を試すときは、まず歪みの後ろへ置き、同じフレーズで前後を比較してみましょう。
比較候補には、BOSS CE-2W Chorusの3モードと使い方があります。CE-2WはSTANDARD、CE-1コーラス、CE-1ビブラートを切り替える構成です。WA-C1 Modを選ぶときは、揺れそのものに加え、プリアンプの扱いと、二つの揺れを別々のノブで用意したいかを判断軸にすると分かりやすいでしょう。
電源と配線を含めて、小型化のメリットを確かめる
公式マニュアルには外部9V電源、9V時200mAと記載されています。内部で電圧を変換する説明があっても、外部電源の電圧を上げてよいという意味にはなりません。手持ちの電源へまとめるなら、パワーサプライの出力電圧・電流の確認方法を参考に、使う端子ごとの条件を照合しておきましょう。
入力は1系統、出力は2系統です。ステレオ出力があることと、ステレオ入力を受けられることは分けて確認したいところ。すでに左右に分かれた音をボード内で使っているなら、どこへ本機を置くかを先に決めると、配線を考えやすくなります。
ジャックが上面にあるため、左右に並べるペダルとの間隔を考えやすい一方、上側にはプラグやケーブルの余白が必要です。エフェクターボードとケースの選び方を踏まえ、本体だけでなく、配線した状態で収まるか、ケースのふたが閉まるかまで確認しておきましょう。
試奏では、普段の靴で二つのフットスイッチを踏み分けられるかも見ておきたいですね。機能が好みに合っていても、隣のペダルに足が触れる配置なら、レイアウトを含めて見直す必要があります。
まとめ
WARM AUDIO WA-C1 Modは、コーラスとビブラートを個別に調整しながら、プリアンプを通す使い方と外す使い方を選べるペダルです。いつものボードへ揺れを足したい人も、プリアンプを含めた音作りを楽しみたい人も、比較するポイントがはっきりしています。
まずは揺れを切ってモードを比べ、次にコーラス、ビブラートを一つずつ確認する。購入前には電源と配線の余白も確かめて、自分の音と足元に合うか判断してみてください。




