コードを弾いたあとに残る音を、もう少し長く漂わせたい。そこへ反復や揺れも加えてみたい。KGR HARMONYの「ひびき」は、そんな残響の表情を4つのノブとモードスイッチで探せるリバーブです。南部鉄器を使った外観にも目が留まりますが、選ぶときには、どの部分を自分で調整できるかに注目したい一台です。
メーカーの2026年10月21日の発表では、発売日は10月30日と案内されています。この記事では公式資料をもとに、3モードの違い、音作りを試す順番、購入前に確認したい電源と設置の条件を整理します。
ひびきはどんなリバーブ?
ひびきは、アナログのブレンド回路とデジタル処理を組み合わせ、南部鉄器の筐体に収めたペダルです。KGR HARMONYの自社南部鉄器シリーズでは8機種目に当たり、同シリーズ初のリバーブとして登場します。
操作部はMIX、DECAY、TONE、FXの4ノブ。MIXで効果音の量、DECAYでリバーブの長さ、TONEで明るさを調整し、FXの働きは選んだモードによって変わります。残響の量や長さを整えたうえで、反復や揺れを加えられるところが、音作りのポイントです。
2026年10月28日に確認した公式ストア価格は税込35,200円で、10月30日から注文順に発送する予約商品として案内されています。購入時は価格に加えて、販売店ごとの入荷・発送予定も確認しておきましょう。
DELAY・RELEASE・CHORUSの使い分け
モードスイッチは、リバーブに加わる効果を切り替えます。DELAYは反復、RELEASEは余韻の伸び方、CHORUSは揺れを扱います。3種類を同時に独立操作する構成ではなく、使いたい表情を一つ選び、FXで調整する考え方です。
DELAY:フレーズの間に反復を置く
スイッチを上にするとDELAYモードになり、FXはディレイの間隔を調整します。試すときは、短い単音フレーズを弾いて少し休み、反復が次の音へどう重なるかを確認するとよさそうです。速いフレーズを弾き続けるより、音を止める時間も作ったほうが、変化を追いやすくなります。
反復の間隔とリバーブの長さは、別の調整項目です。この違いを先に整理したい場合は、ディレイとリバーブの役割・設定の基本が参考になります。ひびきでも、FXとDECAYを同時に大きく動かさず、一つずつ変えてみましょう。
RELEASE:音を止めたあとの余韻を確かめる
中央のRELEASEモードでは、FXがリリースの長さを調整します。まずコードを一度鳴らし、ミュートしたあとに残る音へ耳を向けると、演奏中だけでは気づきにくい余韻を確認できます。
DECAYも長さに関わるノブなので、最初は位置を固定し、FXだけを動かして違いを聴く方法がおすすめです。両者の数値的な関係は公式資料に示されていないため、同じ働きのノブと決めつけず、実際の変化で使い分けたいところです。
CHORUS:残響に揺れを加える
スイッチを下にするとCHORUSモードになり、FXで効果の度合いを調整します。アルペジオや伸ばしたコードを使い、揺れを控えめにした状態から比べてみましょう。リバーブに揺れを加える機能として捉えると、手持ちのコーラスを置き換えたいのか、残響の表情を増やしたいのかを整理しやすくなります。
4つのノブをどう調整する?
ここからは試奏時の進め方の提案です。まずRELEASEモードを選び、アンプ側のリバーブなど、ほかの残響は一度切って比較します。MIXを控えめにし、DECAYは短い側から動かして、次のコードへ移るときに前の響きがどれくらい残るかを確かめます。
次にTONEで明るさを調整し、基本の響きが決まったらFXを動かします。モードを切り替えたときも、最初はMIX・DECAY・TONEを保って比較すると、FXの役割をつかみやすいはずです。一つのノブを動かすたびに、同じフレーズで確かめると、好みの位置を見つける助けになります。
公式サイトには、長い余韻、コーラスを加えた空間、ディレイを混ぜた残響の設定例も掲載されています。自分の基準ができたら、公式の設定例とサウンドデモを手がかりに調整範囲を広げてみるのもよいでしょう。掲載されているノブ位置が、どのギターやアンプでも同じ聴こえ方になるわけではありません。
操作の少なさを優先するなら、モードスイッチとREVERBノブで調整するELECTRO-HARMONIX Holy Grail Nanoも比較対象になります。ひびきは、残響の長さや明るさを別々に触りたい人向き。どちらを選ぶかは、機能の数よりも「普段の曲で、どこまで自分で調整したいか」で考えると決めやすくなります。
電源とボードへの収まりを確認
ひびきの電源はDC9V・2.1mmセンターマイナスです。確認した公式資料では消費電流の値を見つけられなかったため、パワーサプライを選ぶときは必要な供給電流もメーカーへ確認してください。9Vという表記だけで接続可否を判断しないことが大切です。
電圧・極性・供給電流の見方に不安があれば、エフェクターの電源選びの基本も確認しておくと安心です。ひびきについては、指定より高い電圧で使えると考えず、公式の電源条件に合わせましょう。
最大寸法は縦115×横74×高さ54mm、重量は約650gです。ボードへ載せる際は、本体の面積だけでなく、プラグを挿す余裕やケース内の高さ、持ち運ぶ全体重量も見ておきたいところです。ボード自体を見直すなら、エフェクターボードのタイプ別の選び方を参考に、普段の移動方法まで含めて考えてみてください。
南部鉄器の外観はひびきの特徴ですが、素材だけで音質の優劣が決まるとは言い切れません。メーカーも発表資料では、目指した音の方向性を回路・部品・デジタル処理・筐体を含む全体の設計として説明しています。見た目の好みと、演奏したときの残響の使いやすさを、それぞれ確かめて選びたい一台です。
まとめ
KGR HARMONY ひびきは、DELAY・RELEASE・CHORUSの3モードで、残響の動きを選べるリバーブです。MIX・DECAY・TONEで基本を整え、モードに応じてFXを調整する構成なので、余韻を自分の演奏に合わせて作り込みたい人の候補になります。
試奏では同じフレーズを使い、反復の間隔、音を止めたあとの伸び、揺れの度合いを一つずつ比べてみましょう。購入前には、公式ストアの仕様と販売案内で最新情報を確認し、電源とボードの条件まで合わせておくと、導入後の使い方を具体的にイメージできます。




