バッファーの後ろへの接続を想定した入力回路と、低音・高音を別々に調整できる2バンドEQが特徴です。ここでは公式資料をもとに、手持ちの機材へ組み込むときの考え方と、試奏で確かめたいポイントを整理します。
Milestone Fuzzはどんなファズ?
Milestone Fuzz Handwiredは、ヴィンテージのミキシングコンソールを着想源とするゲルマニウム・ファズです。国内公式サイトでは、2026年10月21日付で新製品として案内されています。
メーカーが打ち出しているのは、ピッキングの強弱への反応と、他のペダルと重ねて使うことを想定した設計です。単体の歪みの濃さだけでなく、普段使っている歪みの前後へ加えられることに注目すると、このペダルの狙いが見えてきます。
昔ながらのファズにも興味が湧いたら、ファズの定番であるFuzz Faceの歴史と種類も参考になります。Milestoneをそのまま同じ音の代用品と考えるのではなく、どんな操作や組み込み方が自分に合うかを比べてみてください。
接続順を変えられると、何が便利?
バッファーの後ろも設置候補にできる
入力段にはトランスフォーマー回路を搭載しています。メーカーは、バッファーや他のオーバードライブの後ろに置いても、ファズのキャラクターやタッチへの反応を保てると説明しています。
たとえば、バッファーを通るチューナーの後ろや、普段オンにしているオーバードライブの後ろも試せます。「ファズを使うために、まずボードの先頭を空ける」という組み方以外も検討できるわけです。
ただし、前段の歪みや音量まで無関係になるという意味ではありません。接続順を比べるときは、まず両方のペダルの出力を控えめにし、単体でオンにした音と重ねた音を順に確認すると、変化を追いやすくなります。
普段の歪みに何を足すかを決める
試す出発点として、いつものオーバードライブの後ろにMilestoneを置き、リフやソロでファズを追加する組み方が考えられます。逆の順番も比較して、歪みの量だけでなく、コードの分離や低音の残り方を聴いてみましょう。これは設定を探すための提案で、特定の組み合わせでの試奏結果ではありません。
歪みを重ねる目的がまだ曖昧なら、歪みエフェクターの選び方とスタッキングの考え方を読むと、基本の音と追加する音の役割を整理できます。最初から両方のゲインを大きく上げるより、一方を控えめにして比較する方が判断しやすいでしょう。
演奏中に複数台をまとめて切り替えたい場合は、スイッチャーの役割と選び方が参考になります。音作りの接続順と、踏み換えを減らす仕組みを分けて考えると、必要な機材を絞りやすくなります。
BassとTrebleはどう使い分ける?
操作部はVolume、Fuzz、Bass、Trebleの4つです。メーカー製品ページでは、BassとTrebleを、それぞれ低域・高域を増減できるシェルビング型EQと説明しています。
| ノブ | 役割 | 調整時に聴くところ |
|---|---|---|
| Volume | 出力音量 | オン/オフで音量が変わりすぎないか |
| Fuzz | 歪みの量 | 単音の伸びと、コードの音の分かれ方 |
| Bass | 低域の増減 | 低音弦の厚みと、重なったときの膨らみ |
| Treble | 高域の増減 | アタックの輪郭と、高音の刺激の強さ |
低音が膨らむときはBassから
手持ちのアンプで低音が膨らんで聞こえるなら、Fuzzを固定したままBassを少し下げて比べる方法があります。先に歪みの量まで変えてしまうと、低音の整理と歪みの変化を切り分けにくくなるためです。
反対に単音が細く感じるなら、Bassを少しずつ足して確かめます。自宅で一人で弾く音と、ベースやドラムに重なる音では判断が変わるので、可能なら普段使う音量でも確認したいところです。
輪郭はTrebleで追い込む
高音が強すぎると感じたらTrebleを下げ、埋もれると感じたら少し上げて比較します。低音の量と高音の輪郭を分けて調整できるのが、この操作系の便利な点です。
最初は一つのフレーズを繰り返し、ノブを一つずつ動かすのがおすすめです。EQやFuzzを変えた後はVolumeも見直し、単に大きくなった音を「良い音」と判断していないか確かめてみてください。
電源と購入前に確認したいこと
電源はDC9V・センターマイナスです。公式マニュアル(英語PDF)には、2.1mmプラグ、9V時の消費電流8mA、トゥルーバイパスと記載されています。
また、国内製品ページでは、9V電池に対応しないことが明記されています。電池だけで使う予定なら、別途9V電源の準備が必要です。12V・18Vへ上げて使えるとは案内されていないので、指定の9Vを選びましょう。
電圧・電流・極性の見方に迷ったら、エフェクターの電圧・電流・極性の基本を確認しておくと、手持ちのパワーサプライの出力を選びやすくなります。数値が似ていても、別のペダルの電源条件をそのまま当てはめないことが大切です。
試奏では、普段のギターと歪みを使い、バッファーの後ろでの反応、歪みを重ねたときの音量差、BassとTrebleの調整幅を確かめたいところです。配線を含めた設置スペースと、販売店の在庫・納期も購入前に確認しておきましょう。
まとめ
Mad Professor Milestone Fuzzは、他のペダルとの併用を考えた入力設計と、Bass/Trebleの2バンドEQを備えるファズです。いつものボードにファズの選択肢を足したい人や、低音と高音を個別に調整したい人にとって、試してみる理由がはっきりした一台です。
まずは手持ちの歪みと接続順を比べ、次にEQを一つずつ調整する。この順に確かめれば、自分の機材で使いたい音を探しやすくなります。電池は使えないため、DC9V・センターマイナスの電源も忘れずに準備してください。




