普段は軽い歪みで弾き、サビやソロではもう一段だけ押したい。オーバードライブを2台並べると音作りは広がりますが、接続順やボードの場所も気になりますよね。
JHS PedalsのWANDERERは、Morning Glory V4とNOTAKLÖNを一つにまとめたデュアル・オーバードライブです。国内では2026年10月28日付の公式ニュースでリリースが案内されました。今回は、2回路の使い分けと、独立した入出力をどう活かすかを整理します。
WANDERERは、2つの歪みを別々にも使えるペダル
正面から見て右側がMorning Glory V4、左側がNOTAKLÖNです。JHSの説明では、Morning GloryはMarshall Bluesbreakerに着想を得た回路、NOTAKLÖNはKlon Centaurに着想を得た回路という位置づけです。WANDERERは自分で組み立てるNOTAKLÖNキットとは異なる、完成品のペダルです。
片側ずつ音を作り、必要なときに両方をオンにする。中央のスイッチで2回路の順番を入れ替える。さらに、個別の入出力を使えば、回路の間へほかのペダルを挟むこともできます。
2台分の歪みをまとめながら、配線の自由度も残していることがポイントです。どちらの回路を常時使い、どちらを追加するかを先に考えると、機能を自分の用途へ結び付けやすくなります。仕様はJHS本国のWANDERER公式ページで確認できます。
片側ずつ音を決め、最後に重ねてみる
Morning Glory側は、歪みと明るさを分けて確認
Morning Glory側はVolume、Drive、Toneで調整します。Driveを上げると歪みとともに明るさも増すというのがメーカーの説明です。最初はアンプをクリーン寄りにし、Driveを控えめ、Volumeを低めから始め、オン/オフの音量を近づけましょう。
同じコードを弾き、Drive、Toneの順に一つずつ動かします。高域が強いときは、側面のBright Cutも比較できます。Gainトグルでハイゲイン側へ切り替えられるので、まず通常側で基準を作り、その後で追加モードを試すと違いを追いやすいでしょう。
NOTAKLÖN側は、Gainを絞った使い方も選べる
NOTAKLÖN側はVolume、Gain、Trebleを備えます。メーカーは、Gainを最小にするとクリーンブーストとして使え、Volumeとの組み合わせで最大16dBのブーストが可能と説明しています。Gainを上げると中域の出方も変わるため、歪みの量だけでなくコードのまとまりも聴いてみましょう。
「-/+」トグルはShamrock Modの切り替えです。オンではゲインを4dB増やし、中域を強調して、ハードクリッピングの段を加えます。この4dBは回路のゲインについての説明で、どの設定でもソロ音量がそのまま4dB上がるという意味ではありません。
Klon系の方向性を単体のペダルから考えたいなら、Electro-Harmonix Soul Foodの特徴と使い方も比較の入口です。Soul Foodは3ノブの単体オーバードライブ。WANDERERを選ぶ際は、同系統の歪みが欲しいことに加え、Morning Gloryとの重ね掛けや個別配線まで必要かを考えると判断しやすくなります。
両方をオンにするときは、音量を戻して比較する
片側ずつの音が決まったら、両方をオンにして同じ短いリフを弾きます。最初は両側のゲインを控えめにし、片側のVolumeを少しずつ上げ、後段の反応を確かめてみてください。ここで紹介するのは試奏の進め方で、実機で検証した推奨設定値ではありません。
後段がすでに深く歪んでいると、入力を上げても音量より圧縮感や歪みが増える場合があります。歪みペダルの役割と重ね掛けの基本も参考に、「音量を足したい」「歪みを深くしたい」を分けて聴くのがコツです。
接続順スイッチと個別ジャックは、使い方が違う
通常の2-in-1として使うときは、上面の一番右の入力と一番左の出力を使います。中央のOrderトグルは、倒した側の回路が先に来る仕組みです。左へ倒すとNOTAKLÖNからMorning Glory、右へ倒すとMorning GloryからNOTAKLÖNの順になります。
順番を比べる際はノブの位置を保ち、音量を下げてから切り替えましょう。片側だけの音と両方の音を行き来すると、前段からの入力で後段の反応がどう変わるかを確かめやすくなります。普段使うアンプのゲインで選びたいところです。
4つの個別入出力を使う構成では、外部の配線でそれぞれの回路を扱います。2回路の間にコンプレッサーを入れたり、各回路をループスイッチャーの別々のループへつないだりできます。個別ジャックを使うときは、中央のOrderトグルは働きません。通常接続のまま順番を変える方法と、外部へ分ける方法を区別しておきましょう。
曲ごとにほかのペダルもまとめて切り替えるなら、スイッチャーの種類と選び方が参考になります。WANDERERを二つのループへ分ける場合は、ループ数と必要なケーブルを確認してください。音声端子が4つあることを、ステレオ・エフェクトがかかる機能と取り違えないことも大切です。
外部操作と電源は、購入前に使い道を決める
Red Remoteは、各回路の追加モードを切り替える
各回路には別売のRed Remoteなどを接続する端子があります。Morning Glory側では通常/ハイゲイン、NOTAKLÖN側ではShamrock Modのオン/オフを足で切り替えられます。本体操作の説明は国内公式のWANDERER製品ページでも確認できます。
「4つのゲイン・ステージ」は、2回路それぞれの通常モードと追加モードを指します。4種類のノブ設定を保存するプリセット機能として考えず、「どちらの追加モードを曲中に踏みたいか」から外部スイッチの必要数を決めましょう。2系統とも使うなら、それぞれの接続が必要です。
DC9V・165mAを、使う出力端子で確認
電源条件はDC9V、センターマイナス、消費電流165mAです。メーカーは9Vを超える電圧を使わないよう注意しています。パワーサプライでは9Vで165mA以上を供給できる出力を用意し、100mAの端子へそのままつながないようにしてください。
エフェクターの電圧・電流・極性の基本を確認し、本機の指定と使う端子を照合しましょう。同じJHSの別モデルに18V対応のものがあっても、WANDERERへその条件を当てはめないことが大切です。バイパス方式はバッファード・バイパスです。
設置では、上面の音声プラグと電源、側面の外部スイッチ用プラグの余白も見ておきます。両側のフットスイッチを踏み分けられるか、Bright Cutへ手が届くかも確認したいですね。通常接続から試すと、必要なケーブルや外部操作を整理しやすくなります。
まとめ
JHS Pedals WANDERERは、Morning Glory V4とNOTAKLÖNを単独でも重ねても使え、接続順や外部への配線も選べるデュアル・オーバードライブです。2つの歪みをボードの中心に据えたい人や、スイッチャーで各回路を別々に扱いたい人に、検討する意味があります。
まず片側ずつ音を決め、次に重ね掛け、最後に接続順を比べる。購入前には外部操作の必要性と9V電源まで確認して、自分の演奏に役立つ組み合わせを探してみてください。




